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休日の朝寝坊「3時間」で月曜がつらくなる?体内時計のズレをリセットする4つの習慣

ダイジェスト

  • 寝たのに回復しない「何となく不調」は体内時計のズレかも
  • 週末の寝坊は、普段の起床時間との差を2時間以内に
  • 入浴・照明・夕方の運動・夕食の時間でリズムは整えられる

私たちのカラダの働きは、多様な楽器が調和して美しい音色を奏でる「オーケストラ」に例えられることがあります。

いくつもの異なる楽譜を同時に進行させながらも、お互いの音を聴き分けながら絶え間なく微調整を繰り返す、非常に複雑なアンサンブルです。そして、その演奏のリズムを指揮者として整えているのが「体内時計」です。

連載「3分で変わる眠りのヒント」では、忙しい人でも今日から取り入れられる情報をお届けします。今回は、睡眠と深く関係している体内時計について解説します。

体内時計の乱れが「何となく不調」につながる?

何となく調子が悪い…そんなときは、体内のリズムがズレているかもしれません。
脳で指揮を執る「主時計(中枢時計)」と、胃腸や肝臓といった各部署で働く「地方時計(末梢時計)」は、朝の光や毎日の食事、身体を動かすタイミングをサインとして調和を保っています。しかし、週末の朝寝坊や不規則な食事によってテンポが乱れてしまうと、オーケストラの団員たちの演奏が噛み合わなくなり、カラダ中に重だるさや胃もたれといった「不協和音」が発生することになりがちです。

また、このズレは自律神経やホルモン分泌のリズムの乱れにも関連していると考えられます。交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなることで、頭重感や倦怠感といった不調が現れることがあります。

胃腸のバイオリン部隊「まだ夜中の3時だから、ゆっくり休もう…」
脳のトランペット部隊「いや、もう朝だ!全力で音を出せ!」
筋肉の打楽器部隊「えっ、どっちのリズムに合わせればいいの?」

このような状態は、カラダの中でリズムがバラバラになってしまうことが想像できます。ここで指揮者であるあなたが、「今は朝の8時です!今すぐ8時のテンポで演奏して!」とリセットしようとして寝ぼけた団員たちに無理やり演奏させると、だるさ、頭痛、胃もたれが不協和音となってカラダ中に響き渡る可能性が高くなります。

機械の時計のズレは「数字を上書きする」だけで直りますが、カラダという体内時計のズレは、乱れたカラダのオーケストラの演奏のリズムを少しずつ整え直すしかありません。しっかり休んだつもりでも、平日と休日で就寝・起床のリズムにズレがあると、週明けのだるさや眠気となって現れる傾向にあります。このような社会生活と体内時計のズレは「ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ぼけ)」と呼ばれています。

休日の朝寝坊は、毎週『時差のある地域を往復』しているのと同じ

ソーシャル・ジェットラグとは、社会的な時間と個人的な体の時間が合わない「体内時計の乱れ」のことを言います。

たとえば、平日は23時に就寝し、朝6時に起きている人の睡眠の中間時刻は2時30分になります。ところが休日に深夜1時ごろに就寝して10時ごろまで寝ていると、睡眠の中間時刻は5時30分となり、そのズレは3時間となります。この3時間が平日との時差と考えられています。

睡眠の中間時刻とは、眠りについた時間と、朝起きた時間の「ちょうど真ん中の時間」のことです。この中間時刻のズレを計算することで、あなたのカラダが週末にどれくらいのソーシャル・ジェットラグを起こしているかがわかります。

時差のある地域を毎週往復するような生活を続けていれば、体内時計と生活時間のズレにより、月曜日の朝にだるさや眠気につながることも。
なるべく睡眠の中間時刻がズレないようにすることが理想です。ついつい週末は朝寝坊しがちですが、普段の起床時間との違いは2時間以内が推奨されています。

賢く疲れをとって正しくリセット!リズムを整えるケアのヒント

夜の準備や日中の工夫によって体内時計というオーケストラをスムーズに整える、おすすめのリセット術をご紹介します。

夜の「入浴」で深部体温をコントロール(夜のクールダウン)
就寝の90分ほど前にぬるめのお湯(38〜40℃程度)に浸かることで、体の深部体温を一度上げてからスムーズに下げるリズムを作り出せます。深部体温が下がることがオーケストラにおける「本日の演奏終了」の合図となり、自然で心地よい入眠を促してくれます。

「照明・ブルーライト」の調整で夜の準備(舞台照明を下げる)
夜遅くのスマホやパソコンの強い光を避け、部屋の照明を暖色系や間接照明に切り替えましょう。舞台照明を少しずつ落とすように光を抑えることで、睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌が守られ、興奮していた脳の団員たちをリラックスモードへ優しく誘導します。

「夕方の軽い運動」で日中のメリハリをつける(日中のテンポを上げる)
夕方の早い時間帯に軽めのウォーキングなどを意識して行うことで、日中のカラダの演奏テンポをぐっと高められます。これにより1日のリズムに心地よいメリハリが生じ、夜にはスムーズな入眠へと導いてくれます。なお、就寝前のハードなトレーニングは交感神経を刺激してしまうため控えましょう。

「遅い夕食」を控えて内臓を休める(胃腸部隊の残業抑止)
夕食は就寝直前を避けることが大切です。胃腸(内臓の体内時計)のしっかりとした休止時間を確保してあげることで、就寝中に胃腸部隊が消化作業で動き続けるのを防ぎ、夜間残業による不協和音の防止を目指します。

あなたがご自身のカラダの「優秀な指揮者」となり、毎日の生活に優しいメリハリをつけてあげることで、カラダの細胞たちは再び美しいハーモニーを奏で始めます。毎日少しずつリズムを整え、心地よい日々を過ごしたいですね。

参考・参照
『ビジネスに活かす睡眠資格 スリーププランナー』(BRAIN HEALTH LAB)
『時間栄養学: 時計遺伝子と食事のリズム』(女子栄養大学出版部)
『睡眠学Ⅰ』(北大路書房)
執筆 白石まや

外資系医療機器企業での勤務を経て、2019年にaskenへ入社。医療・PHR関連事業に携わり、あすけんアプリの機能「睡眠アドバイス」の提供をきっかけに、「スリーププランナー」「上級睡眠健康指導士」を取得。趣味はランニングとYOGA。

監修 大木都(ヘルスケアコーディネーター)

上級 睡眠健康指導士/漢方養生指導士 (薬物学マスター)/株式会社310LIFE(サトライフ) 代表取締役社長。宮城県出身。広告代理店でのWEBプロデューサーなどを経験後、ヘルステック事業のベンチャーにて新規事業立ち上げを各種担当。健康増進のための病院の立ち上げ&運営に携わり、アプリとスマートウォッチを活用した2,000名以上への個別パーソナルコーチングを経験、1人1人の食事・運動・睡眠のデータを通じてライフスタイルに寄り添ってきた。これらの経験から、健康を維持し続けるには「日本らしく、ちゃんと続けられるヘルスケア」が何より大切で、効果が高いと感じている。

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