高いほど痩せやすい?食事誘発性熱産生(DIT)とは
ダイジェスト
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食後の熱産生(DIT)は、総消費の約1割を占める
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たんぱく質摂取と、よく噛むことで代謝が高まる
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朝食をしっかり摂り、夜遅い食事を控えると効果的
食後、カラダがポカポカと温かくなるのを感じませんか?これは食事誘発性熱産生(DIT:Diet Induced Thermogenesis)と呼ばれる消費カロリーによるものです。食事誘発性熱産生が高くなると消費カロリーが増え、ダイエットにもよい成果を生み出しやすくなります。

食事誘発性熱産生(DIT)とは?
食事誘発性熱産生(DIT)とは、食後にカロリー代謝が増大することを指します。食べ物が消化・吸収される過程で熱が産まれ、消費カロリーが増えるのです。その量は1日の総消費カロリーのうち1~1.5割を占めるとされ、ダイエット中は見逃せません。
消費カロリーはほかにも「基礎代謝量」「身体活動量」があります。基礎代謝は寝ている間も消費され、呼吸や内臓など生命を維持するために必要なカロリーのことで、身体活動量は日常生活やスポーツで消費するカロリーのことです。
個人差はありますが、基礎代謝量:身体活動量:食事誘発性熱産生の割合は「6:3:1」とされています。
食事誘発性熱産生とダイエットの関係
ダイエット中は消費カロリーを増やし、摂取カロリーを控えめにするのが大切なポイントです。食事誘発性産生を高めるとカロリー消費が増えるため、ダイエットの心強い味方となってくれるでしょう。
食事誘発性熱産生は食事の内容や量、時間によって、消費カロリー消費が異なります。次に紹介するポイントを参考にして、ダイエットをスムーズに進めましょう。
食事誘発性熱産生を高めるポイント3つ
食事誘発性熱産生を高めるには、食べ方や食べ物の選び方、食事の回数がポイントとなります。3つのポイントを見てみましょう。
1.よく噛んで食べる
よく噛んで食べると、交感神経を刺激し、褐色脂肪細胞においてカロリー消費が高まり、食事誘発性熱産生が高まるのではないかと考えられています。また、よく噛むことで満足感も高まり、食べすぎを防ぎやすくなるのもうれしいポイントです。
一口30回以上を目標にして、よく噛んで食べるようにしましょう。
2.たんぱく質の摂取量を増やす
たんぱく質をしっかり取り入れた食事は、食事誘発性熱産生を高めやすいことが知られています。食事誘発性熱産生による消費カロリーは栄養素によって異なり、たんぱく質がもっとも高くなっています。(※1)
- たんぱく質のみ:約30%
- 脂質のみ:約4%
- 糖質のみ:約6%
普段の食事はこれらの栄養素が混ざった状態なので、消費カロリーは約10%ほどですが、たんぱく質を摂らないと、食事誘発性熱産生を高めにくくなることに。
また、たんぱく質は食事誘発性熱産生を高めるだけでなく、筋肉の材料になるためダイエット中に欠かせない栄養素です。ダイエット中はたんぱく質をしっかり取り入れた、バランスのよい食事を心掛けましょう。
3.朝食をしっかりとる
朝食をとると交感神経が活発になり、1日を通して食事誘発性熱産生が高まることが知られています。朝食をとらないと食事誘発性熱産生が低下して消費カロリーが減り、体重増加につながる恐れもあると考えられているほどです。
朝食は血糖値の調整や体内リズムの調整にも関わり、ダイエットだけでなく健康づくりにも欠かせない役割があります。食べる習慣がない方は、手軽に食べられるバナナやヨーグルトなどからはじめてみるとよいでしょう。
食べる時間帯に注意
夜遅くの食事は胃腸に負担をかけるだけでなく、食事誘発性熱産生が低下しやすいことがわかっています。ある研究では、朝型と夜型の食生活を比較した場合、夜型の食事誘発性熱産生が低くなりました。(※2)つまり、夜遅い食事が続くと肥満につながる可能性があるといえます。仕事などの都合でどうしても夕食が遅くなるときには上手に間食をとり入れ、夕食には温かくて消化の良いものを食べるようにしましょう。
食べ物に含まれる栄養素の選び方と、食事の仕方を変えるだけで消費カロリーのアップにつながります。食べる時間、食べ方にも意識してメリハリあるボディーを手に入れましょう。
管理栄養士。病院、保健センター、保育園で幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在はフリーランス管理栄養士として、ライターやレシピ制作を中心に活動中。あすけんではコラム執筆などを担当している。