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食物繊維の新常識!「水溶性・不溶性」の区別よりも大切なこと

ダイジェスト

  • 「溶ける・溶けない」の区別より「食材の多様性」が健康のカギ
  • 目標量は「総量」で意識すればOK
  • 今日からできる「多様性」アップ術

「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」との違いや作用、それぞれをどのくらい取ったらいいのかといった疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。実はいま、食物繊維の摂り方に「新常識」が生まれています。

特に「結局、何を食べれば体にいいの?」と迷っている方へ、今回は、分類にこだわらなくてよい理由と、毎日の食事で賢く食物繊維を補うためのシンプルなコツを解説します。

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食物繊維とは?

食物繊維は、「人の消化酵素で消化されない成分(炭水化物の一種)」を指します。

植物性食品には、多くの場合「水溶性」と「不溶性」の両方の食物繊維が含まれています。それぞれの主な働きは以下の通りです。

  • 水溶性食物繊維:水に溶けるとゲル状になり、便を柔らかくしたり、血糖値の急上昇を抑えたり、コレステロール値を下げたりする働きがあります。
  • 不溶性食物繊維:水に溶けにくく、水分を吸って膨らむことで便のかさを増やし、腸を刺激して排便を促します。

分類にこだわらなくていい理由

その分類だけで働きをすべて説明できるわけではない

食物繊維は何百種類もの成分から成り立っています。研究が進むにつれ、単純に「不溶性はこう」「水溶性はこう」という分類だけでは、その多様な働きを説明しきれないことがわかってきました。特定の成分や分類名に囚われるよりも、多様な成分を総合的に摂ることが重要です。

毎日の食事では「食品」を意識するのがシンプル

「どの成分が水溶性か」を覚えるのは大変ですが、「食物繊維が豊富な食材(野菜、海藻、きのこなど)をいろいろ食べる」と考える方が、シンプルで実践しやすくなります。

【豆知識】国際的にも区分は廃止の方向へ 国際的な機関であるFAO(国際連合食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)の会議では、水への溶けやすさで分ける区分は、生理学的な有用性が低いとして、用語の利用を徐々に廃止していくよう勧告されています。

日本人が目指すべき食物繊維の摂取量

生活習慣病の予防のための食物繊維の理想的な摂取量は成人では1日あたり25g以上と考えられていますが、現状日本人の摂取量はそれよりも少ないことを考慮して「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、以下の目標量が定められています。

目指すべき食物繊維の摂取量

最新の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人における1日の目標量が以下のように定められています。

年齢区分男性女性
18~29歳20g以上18g以上
30~64歳22g以上18g以上
65~74歳21g以上18g以上
75歳以上20g以上17g以上
妊婦・授乳婦18g以上

※「日本人の食事摂取基準(2025年版)」より作成

大切なのは「多様な食材」から摂ること

目標量を達成するためには、毎日の食事で意識的に食物繊維を増やすことが重要です。そのためには、食物繊維の種類にこだわり過ぎず、さまざまな食材から総合的に摂取することが最も効果的です。

また、加工されて抽出された特定の食物繊維を摂るよりも、野菜、穀物、果物など「食材」そのものから摂るほうが、複数の食物繊維が組み合わさり、他の微量栄養素(ビタミン、ミネラル、抗酸化物質)との相乗効果も期待できることが多くの研究で示されています。

今日からできる簡単な工夫

主食を工夫する

白米に玄米や大麦を混ぜる、またはライ麦パンやそばを選ぶ

野菜と海藻を組み合わせる

サラダにワカメを加えたり、味噌汁にきのこや根菜をたっぷり入れたりする

豆類を積極的に摂る

大豆製品(納豆、豆腐、おから)やその他の豆類を日々の食事に取り入れる

間食を見直す

お菓子ではなく、ナッツやドライフルーツ、果物を選ぶ

毎日の食生活では、ぜひ「食物繊維」を含んだ食材を選ぶことを意識して、おいしさを味わいながら、体の内側から健康を目指しましょう。

参考・参照
Joint FAO/WHO Expert Consultation, “Carbohydrates in human nutrition”, FAO Food and Nutrition Paper 66 (1998)
日本人の食事摂取基準 2025年版  1-4 炭水化物
多田 綾子
執筆 多田 綾子(栄養士)

化粧品ブランドに14年間勤務後、からだの内側からも美容や健康をサポートしたいという思いから栄養士の資格を取得。現在はあすけん栄養士としてコラム執筆やオンライン栄養カウンセリングを担当。

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